こぶちゃんとのお別れ
旦那と歩きで病院に向かう
私はセンチメンタルな気持ちを抱えながらも、どこか清々しい気持ちだった
まだ生きてるかもしれない
何とか持ち越すかもしれない
いきなり大量出血したらどうしよう
突如こぶちゃんが出てきちゃったらどうしよう
そんな不安や恐怖から解放される
そう思う気持ちもあったのだ
足取りは思ってたよりも軽い!!
旦那と一緒に、こぶちゃんにお礼を言いながら歩いた
病院について受付を済ます
受付の人に昨日から絶食してるか、などの確認をされる
周りには経過が順調であろう妊婦さんがたくさんいるのに、声のボリュームとか、もう少し配慮してほしかった。
持参した、サイン済みの同意書に注意事項が書いてあるんだから、それを使った指差し確認だってできるのに。
そう思いながらも、コソコソせずに堂々と返答した。
だって私は悪い事をしにきた訳じゃない
少ししたら診察室に呼ばれた
旦那と中に入って、最後のエコーを見る
2日前に見てるから、もぅ見ないものだと思ってた
この前は胎嚢がひょうたんみたいに細長くなってたのに、今は何形といえないいびつな感じになってた
てか、前回はよく見えなかったこぶちゃん本体が見えたの!!
前と比べると、小さくボヤけてきてるように見えた
でも最後に見れて良かった❤️ありがとう!
こぶっ!!
そう思うのと同時に、こんなに小さくて良かったと思った
手足が出来てるくらい大きくなってたら、きっともっと辛い
中期の流産や、死産なんてきっともっと辛い
身体はもちろん、心が耐えられない
やはり心拍は確認できないので、本日このまま手術をします、と言われた
もぅそのつもりだったので、静かに受け入れる
そして、2つ質問をした
1ヶ月後にセブ島旅行を予定しているが問題ないか?
→術後2週間たったら、摘出した胎芽の精密検査の結果が出る。それを見て、特別通院やその他の処置が必要じゃないと判断された場合、卒院となる。
2週間たてば性行為も問題ないし、旅行も問題ない。ただ、1回目の生理が通常は術後30ー50日の間にくる。
摘出した赤ちゃんを見たい
→執刀医に伝える。
この答えを受けて、キャンセル料10万かかるけど、入籍記念のセブ島旅行はキャンセルすることにした。
海以外にも遊べれば良かったんだけどね
でも何か気が紛れるような、楽しい事が未来にないと病んでっちゃうから、どこかお出かけはしたいと思う。
もう1つの答え、赤ちゃん見たいと言っても、断られちゃうかもって思ってたから嬉しかった
診察が終わって、二階に移動
狭い待機スペースがあってそこに座ってたら、割とすぐに呼ばれた
子宮口広げる脱脂綿入れたら、広げてる待機時間は旦那と一緒に過ごせると思ってたのに、旦那はこれより先に入れないとのこと。
え?って確認したら、どうやら脱脂綿入れないらしい!
私の場合、こぶちゃんがまだ小さいから、わざわざ時間をかけて広げる必要がないみたい。
痛みにビビってたから、少し安心したけど、ということはもうこれから早速手術ということ。
手術室に向かいつつも、一回旦那の元に戻って、こぶにちゃんと、さよならを言ってもらった
手術室はとても無機質だった
中央に高めの台
周りの棚や台、ほぼ全てのものがステンレス?で、シルバーだらけだった
調理場みたい
荷物を置いて帽子マスク眼鏡を取って、下半身裸になる
三段くらいの階段を登上って台に横になる
一応枕もあった
足置き場に足を乗せると、かなり股を開いた状態になる
そのままマヌケな格好で待機
ちなみにこの時いた病院側のスタッフは女性が2人
看護師と麻酔の先生だった
最初、麻酔の先生が執刀医の先生かと思ってて、赤ちゃんを直接見たい!出来れば写真に撮りたい!と頼んだ。
すごく親身に聞いてくれた
その先生曰く…
私の赤ちゃんはまだ小さいから、子宮口を無理に広げる予定じゃなかった。その方が母体に負担がかからないから。
ただ、見たいとなるとなるべく形を崩さずに出してあげる必要がある。
その場合子宮口を予定より広げる必要がでてくる。
どうする?ということだった。
この言い方じゃ判断つけられないから、今必要以上に広げると次のお産に問題が出てくるのか、特別問題はないけど術後の痛みが長長引くのか、デメリットが何なのかを聞いた
でもこれといって問題はなさそうで、上記の先生の発言は、ただ事実を述べたどけという感じだった
それなら私としては悩む必要なくて、見れることを優先して欲しいと伝えた。
更に先生…
そもそもこぶちゃんは人間とわかる状態にまで育ってない。イメージしているものと違うかもしれないけど、それでも見たいか?とのこと
見ることで、逆にショックを受けないかどうかを心配してくれたのだと思う。
でも私はそれを理解しているつもりだったし、そういう意味では見た目はどうでも構わなかった。
ちゃんとお見送りしたかったし、自分の子供なのに姿を見ることなく、お別れになってしまうなんてあり得ない。
それが私の価値観なの
それに、見た目どうこうというよりは、見た目が綺麗なままになるように扱って欲しかっただけ。
潰したりしてほしくなかった。
更に先生曰く…
術後は麻酔の兼ね合いで、意識朦朧としてちゃんと見れないかもしれない、それでも直接見て、写真を撮りたいというなら、意識がはっきりする2時間後に見せる。その間、乾燥を防ぐために食塩水に漬ける。本来ならホルマリンに入れるけど、そうするとギュッと固まって黒くなってしまう。だから食塩水に漬ける、とのこと。
なんか、、かなりイレギュラーな事を、頼んでるみたいヽ( ̄д ̄;)
見たいって言う人はたまーに居るらしいけど、写真を撮りたいって言ってきた人は、医療従事者以外で初めてだって言われた💦
で、なんやかんやで術後すぐに直接見せてもらう&写真は麻酔の先生に撮ってもらうってなりました。
やっと話がまとまったところで看護師さんがお腹にゼリーを出し始めた。
あ、いよいよだって感じて、悲しい気持ちが溢れ出す
途端に涙が止まらなくなる
お腹を何度も撫でて、ありがとうありがとうって繰り返す
左腕を固定して、麻酔の準備が始まった。
看護師さんが、すぐ終わるからね、麻酔の先生が最後までいてくれるからね、怖くないよと言って、涙を何度も何度も拭いてくれた
麻酔の先生も、麻酔についての説明をしながら、怖くなっちゃったね、ごめんね、と子供をあやすみたいに言ってくれた
でも怖いとかじゃなくて、ただ悲しかった
右腕も固定されて、左腕からはスーッと液体が入ってきたのがわかった
ひんやりメンソールみたいな感覚
口と鼻の奥にもそのひんやり感が伝わってきて、これが麻酔なんだって思ってたら、もぅ手術は終わってた
普通、執刀医が挨拶に来るもんだと思ってたけど、誰がやってくれたのか知らないまま。
トラブル回避の為、、?って思って旦那にもそぅ話してたんだけど、恐らく麻酔の先生が院長だったみたい!
だからわざわざ執刀医が挨拶はしなかったのかな?
まぁ、効率的、、?
術後、起こされて目を開けたら麻酔の先生が左手の頭の方にいて、赤ちゃんを見せてくれた
あ、見れたー!って思ったのは覚えてるんだけど、先生の言ってた通りやっぱ虚ろで視界がボヤけてた。
昔のカメラのフィルムケースみたいなのに、綺麗な色の赤いのこぶが入っていたと思う。
でもこれは、ドラマ透明なゆりかごで見たイメージで、記憶を塗り替えてるだけかも。
そう思うくらい、頭がぼんやりしてた。
多分その後また一瞬オチた気がするんだよね。
で、次の記憶は看護師さんに支えられながら、手術台の階段を降りてるところ
車椅子に座って、仮眠室みたいなとこに運ばれる
いざベッドに横になった瞬間 意識全開!
麻酔が抜けるまで、2時間くらい休んでくださいって言われたけど、お腹は地味に痛いし、昨晩から何も飲んでないから喉カラッカラ💦
口の中パサパサで気持ち悪かった
子宮チクチクしてトイレ行きたいかんじだったから、ナースコール押したんだけど、子宮が収縮しててそう感じるのかもと言われてしばし様子見
飲み物欲しいってナースコール
旦那さんに買ってきてもらいますねーって言われた
日帰り入院だからなのか、飲み物も出ないみたい
この辺りで、あ!写メ!!と思い出す
眼鏡して、スマホを確認
写メあったー❤️三枚も!良かった!!
ズームして見てみると、色々グロい感じあったけど、血は生理で見慣れてるし、グロい映画もよく見てるせいか、全然嫌な感じしなかった!
すごく綺麗な赤色で、体の中にあったんだってわかるような組織がたくさんあって、神秘的に感じた。
結局またナースコール押して、トイレ希望!
旦那が買ってきてくれたお茶持ってきてもらって、ガブ飲みしてからトイレへ
普通におしっこ出た!
もぅ眠れないって看護師に伝えたんだけど、あと30分は横になっててと言われ、渋々横になる。
つくしが手術してる頃には、両親も仕事終わってこっちに向かい始めてたらしく、ベッドでゴロゴロしながら、親と旦那との家族ラインで会話してた
眠さはないけど、お腹は痛いし、なんだか気持ち悪いし、横になってても不快感があって、スマホいじっては放り投げてを繰り返し、その間5〜10分くらいは寝れたと思う
ちなみに大人用のブカブカおむつしてて、血もドバドバ出てた
生理のピーク以上!
その内看護師さんが来てくれて、おむつの上にロングスカート穿いて待機スペースへ
そこには両親と旦那が待っててくれて、なんかホッとした( ´∀`)
旦那に会計済ませてもらって、パパの車で帰路へ
ひとまずは、無事こぶをお見送りできた気がします。
病院の皆さまありがとうございました。